企業戦士へ、
1時間しゃべり倒した会議の最後に、誰かが言う。"Let's discuss it again next week." 全員がうなずいて、画面が一つずつ消えていく。
何が決まったのか、誰も言えない。翌週、同じメンバーで、同じ話をもう一度する。愛想笑いで「お疲れさまでした」と言いながら、心の中で叫んでいる。この1時間、何だったんだ。くそーーーー。
英語会議の締め方は、終わりの挨拶ではない。会議を成果に変える、最後の5分だ。
英語会議の締め方で、会議の価値が決まる
アメリカでも、何も決まらずに終わる会議は多い。だからこそ、最後に決めて締める人は目立つ。
締めるのは、会議のオーナーの仕事だ。決めるのは勇気がいる、と思うかもしれない。でも、言うことは決まっている。英語に自信がなくても、型さえ入っていれば締められる。
締めの5分でやることは3つしかない。決めると宣言する。決める。まとめを送る。この順番で、それぞれに型がある。
会議を締める英語フレーズ、最初に鍛える3つ
| 型 | フレーズ | 意味 | 使う場面 |
|---|---|---|---|
| 決めると宣言する型 | Let's make a call on this today. | 今日、これは決めましょう | 議論が出尽くした時 |
| 決める型 | Unless anyone objects, let's go with option B. | 反対がなければ、B案でいきましょう | 方向がほぼ見えた時 |
| 締める型 | I'll send a recap by end of day. | 今日中に、まとめを送ります | 会議の最後の一言 |
1. "Let's make a call on this today." 決めると宣言する型
"make a call" は「決断する」。電話をかける、ではない。
議論が同じところを回り始めたら、言うタイミングだ。新しい意見が出なくなった、同じ懸念が2回目に出た。これが合図になる。
We've heard all the options. Let's make a call on this today.
(選択肢は出揃いました。今日、これは決めましょう)
先に "We've heard all the options." と言うのがポイント。全員の意見を聞いた、という事実を確認してから宣言するので、急かしている感じがしない。
2. "Unless anyone objects, let's go with option B." 決める型
全員の「賛成」を待たない。「反対」がないことを確認して決める。この違いが大きい。
Unless anyone objects, let's go with option B and revisit it in a month.
(反対がなければ、B案でいきましょう。1か月後に見直します)
"revisit it in a month" を付けると、決断が「一生変えられないもの」ではなくなる。迷っていた人も、「1か月後に見直すなら」と乗りやすい。
言った後は、2〜3秒黙る。ここで反対が出たら、聞けばいい。出なければ、決まりだ。
3. "I'll send a recap by end of day." 締める型
決めたことを、その日のうちに文字に残す。これで「言った、言わない」がなくなる。
Thanks, everyone. I'll send a recap with owners and deadlines by end of day.
(皆さん、ありがとうございました。今日中に、担当と期限をまとめて送ります)
"owners and deadlines" を入れるのが大事だ。何が決まったかだけでなく、誰がいつまでにやるかを書く。そして、まとめを送るのはオーナー。送った時点で、会議が成果になる。メールなら、英語をゆっくり書けるのもいい。
締めの言葉を、さらに積み上げる
3つが反射で出るようになったら、次はこのあたりを足すべし。
Before we wrap up, let's confirm next steps. Kenji, you'll get the quote from the vendor by Friday, right?
(終わる前に、次にやることを確認しましょう。ケンジ、金曜までにベンダーの見積もりをもらう、で合っていますか?)
まとめを送る前に、口頭で担当と期限を確かめる一言。本人の口から "Yes" をもらっておくと、後で「聞いていない」が起きない。
We're almost out of time. Let's pick this up on Thursday, and I'll send the options beforehand.
(そろそろ時間です。木曜にこの続きをやりましょう。それまでに選択肢を送っておきます)
どうしても決まらない時の締め方。「また話しましょう」で終わらせず、次に決める日と、それまでに自分がやることを言う。先送りではなく、決める場の予約になる。
I think we've covered everything. Let's give everyone 10 minutes back.
(話すべきことは全部話せたと思います。10分早いですが、終わりにしましょう)
予定より早く終わる時の一言。"give ... back" は「時間をお返しする」。アメリカの会議では、早く終わるオーナーはだいたい感謝される。
10分の英語筋トレメニュー
読んだだけでは、締めの5分で1ミリも出てこない。会議の終わりが近づいた瞬間に口が動くまで、体に入れるべし。
- 上の3つの例文を、それぞれ声に出して30回。1文30回で3〜4分、3文で10分。朝、家を出る前に終わる。
- 名前と中身を自分の案件に入れ替えて、自分用の3文を書く。それも30回。
- 次に自分が主催する会議で、必ず1つ決めて終わる。まとめも、その日のうちに送る。言えなかったら、その日の夜にもう30回。
ゴールは、覚えることではない。残り5分の時計を見た瞬間に "Let's make a call on this today." が出ている状態。英語が筋肉の一部になっている状態だ。
決める人のところに、次の仕事が集まる
締めて、決めて、まとめを送る。これを続けていると、「あの人の会議は何かが決まる」と言われるようになる。そういう人のところに、次の大事な会議が回ってくる。
最初の "Unless anyone objects" は、たぶん声が震える。それでいい。
筋肉は裏切らない。
会議の後に送るまとめメールの英語は、会議後のフォローアップメールにまとめた。
